本会の歴史と概要
- Gugino C.F.
- 根津浩
- 永田賢司
- 今井香樹
- 渡邊修
- 中尾誠
- 戸村博臣
BSCJapanの歴史と概要
1977年、1978年とBioprogressive Philosophyの創始者である Robert Ricketts (1920-2003)が来日講演し、そのAdvanced Orthodontics講習会には、350名を超える多くの参加者があった。翌1979年、共同研究者で、Zerobase Orthodonticsの提唱者であるCarl Guginoが、わが国におけるバイオプログレッシブ講習会を「グジノ・コース」としてスタートさせた。以来、Guginoは毎年数名のインストラクターとともにコースを主催し、 現在のZerobase Bioprogressive Philosophyへと発展させた。
米国の卓越した矯正歯科医であり、また1970年代「スエヒロ法」で知られるエッジワイズ・テクニックの教育を通じて日本の矯正臨床の発展に大きく貢献したHito Suyehiro (1928-1983)は、 Guginoの親友として、1980年から1982年3年間グジノ・コースのインストラクターを務めた。Bioprogressive Study Club (BSC) はSuyehiroの助言と支援によって、1982年に設立された。
BSCの目的は、矯正歯科の情報交換と自己研鑽の場を提供することにある。会員資格は、グジノ・Philosophyコースの受講者、米国におけるRicketts’Advanced Orthodontics 2週間コース、またはGugino, Bench, HilgersによるApplied Mechanics コースの受講者となっている。日本におけるグジノ・コース受講が会員資格取得条件になって以来、今日までBSCは会員350名を擁するわが国において最大規模の矯正歯科研究会の一つとなった。
1983年から1986年の最初の4年間はBSCの基礎作りの時代であった。1987年以降、理事選出と各種活動の委員会構成が行われ、今日に至っている。その間、Carl Gugino (1983-1986), 根津 浩 (1987-1992), 永田賢司 (1993-1998), 今井香樹(1999-2002), 渡辺 修 (2003-2004), 中尾 誠 (2005-2006), そして現在の永田賢司 (2007-) に至る歴代会長による強力なリーダーシップのもとでBSCは目覚しい発展を遂げてきた。
主な活動は、リケッツ・セミナーの開催、Zerobase Bioprogressive Philosophyによるグジノ・コース支援、毎年開催されるケースプレゼンテーション、正側面セファロのトレーシングと分析のベーシック・セミナー、トピックスにもとづくワンデーセミナー開催などの他、 海外での講演や症例展示など、 国際的な活動にも範囲を広げつつある。 また、1987年以来,BSC会誌(専任の委員により査読を受けた学術誌)の定期的刊行に加え、年2回以上のニューズレターを発行している。更に「Zerobase Boprogressive Philosophyに基づく矯正症例集」や「Ricketts’ Special Lecture 1990」の講演記録集の発刊を行っている。
BSCは、1992年以来5年ごとに年次大会と併催して、世界各国から著名な演者を招聘し、矯正歯科国際会議を開催してきた。第一回国際会議(大会長:今井香樹)は1992年東京にて、 第二回国際会議(大会長:浅見 勲)は京都にて、第三回国際会議(大会長;米山和伸)は横浜にて、第四回国際会議(大会長;島田正)も横浜で行われた。 BSCの主要な活動の一つに、日本の近代矯正の恩師で、会の創設者でもあるHito Suyehiroへの感謝の意を捧げるBSC・Hito Syehiroメモリアルレクチュアが挙げられる。記念すべき第一回メモリアルレクチュアは、1990年2月東京にて、Robert Rickettsを招聘し、「顎関節の診断治療」と題して開催された。以降、メモリアルレクチュアはBSC国際矯正歯科会議と併催して行われている。第二回は 十周年記念大会にて、Carl Gugino, 与五沢文夫, 根津 浩, 第三回は十五周年記念大会にて、Carl Gugino, 三浦不二夫, 永田賢司, 第四回は二十周年記念大会にてCarl Gugino、三谷英夫およびBSC会員6名(根津浩、武内健二郎、中尾誠、今井香樹、菊池哲、渡辺修)、第五回は二十五周年記念大会にてCarl Gugino、伊藤学而が講演し、Suyehiroの精神、友情、リーダーシップに敬意を捧げた。
第五回国際会議・三十周年記念大会(大会長;戸村博臣)を2012年11月19日(月) 20日(火)の日程で、メインテーマは「矯正治療の過去、現在・未来」-最高の治療と進歩への情熱を求めて-と題して開催された。また三十周年を記念して大会前日の11月18日(日)にBSC会員を対象としてプレカンファランス・フリーセミナーが「Zerobase-Bioprpgressive Philosophyの現状と未来」と題して開かれ、第六回Hito Suyehiroメモリアルレクチュアは、Carl Gigino、およびSuyehiro officeにて学ばれたBSC会員である、武内健二郎、米山和伸が講演を行った。
第六回国際会議・三十五周年記念大会(大会長;中尾 誠)を2017年11月26日(日)27日(月)の日程で、メインテーマは「矯正治療を成功に導くZerobase Bioprogressive Philosophyの7つのコンセプト」と題して東京で開催された。第七回Hito Suyehiroメモリアルレクチャーは「”Contemporary Zerobase Bioprogressiv Philosophy”における7つのコンセプト」をCarl.Gugino、「顧客(患者)の心をつかむための戦略」をHans Seeholzerが講演を行った。